ISMSとは、Information Security Management System(情報セキュリティマネジメントシステム)の略称です。これは組織が情報の保護に関するリスクを管理し、情報のセキュリティを維持するためのシステムやフレームワークを指します。
ISMSは、情報セキュリティリスクを適切に管理し、それに対するコントロールを実装し、運用し、監視し、維持し、改善するための方法論を提供します。これは、情報セキュリティが組織のビジネス目標と整合していることを確保し、情報の機密性、完全性、利用可能性を保護します。
具体的なフレームワークとしては、国際標準化機構(ISO)が開発したISO/IEC 27001が有名です。ISO/IEC 27001は、情報セキュリティリスクを管理するための要件を定め、組織がISMSを設計、実装、運用、監視、維持、改善するためのガイドラインを提供します。
ISO/IEC 27001に準拠したISMSを実装することで、組織は情報セキュリティリスクを体系的に管理し、顧客や利害関係者に対してそのコミットメントを証明できます。また、この標準に対する認証を取得することで、外部からの信頼性を高めることも可能です。
なお、日本では独自にISMS認証制度を設けており、JIS Q 27001(ISO/IEC 27001の日本版)に基づいた認証を取得することが可能です。この認証は、組織が情報セキュリティマネジメントシステムを適切に運用していることを証明するもので、組織の信頼性を高める効果があります。